ピーターリンチの株で勝つ【新版】 2⃣  

~ミレニアム版への序章~

 この原稿を書いている時期は、1999年~2000年あたりであると予測する。この本の冒頭にも書いているが、この本は1989年に初版が発行されてから12年後の2001年に「ピーターリンチの株で勝つー【新版】」としてリニューアルされた書籍とみられ、それから30回以上も増刷を重ねている。多くの投資家に影響を与えた本であるのは間違いない。さあ、著者であるピーターリンチはどんな成功法則を我々に提供してくれているのか、私なりに紐解いていこうと思う。

 初版が発行された1989年から原稿を書いているおよそ2000年までの回想録が書かれている。まずはその約10年のダウ平均チャートを見てほしい。

参照元;https://ecodb.net/stock/dow.html

 1990年~2000年の10年間、ダウ平均株価は2400ドル付近から11000ドル台へと高騰した。米国の家計の約50%が株式か投資信託を保有することになったことが要因だという。もっと遡ると、この強気相場は1982年にスタートしており、市場全体が15倍になるという異例の状況だった。さらに遡ると、1929年から1982年までの半世紀では4倍の上昇だった。

 1990年代にダウ平均株価を高騰させた銘柄はドットコム企業やインターネット企業であった。アマゾンやマイクロソフト、シスコを例に取り上げている。バフェットをはじめ偉大な投資家は科学技術恐怖症であり、自分が理解できないものは保有しないと決めている。ピーターリンチも同様の考えを持っていたこともあり、ドットコム企業の株価の高騰を予想はしていたのかもしれないが、「自分が理解できない銘柄」の領域から飛び出してこなかったのだろう。アマゾンもマイクロソフトも「私が見過ごした」銘柄として紹介している。

 しかしピーターリンチは、投資家として成功するためには流行を追う必要はないことを経験として理解している。「あるかないかわからない収益の伸びをすでに織り込んだ価格のドットコム株に投資することが果たして合理的なのか」を自問自答すると、ピーターリンチ本人の回答は「ノー」なのだ。

 ピーターリンチはファンダメンタル分析を重視している。好きなものを作っているからとか、このレストランが美味しいからとか、ここで買い物をするのが好きだからといってその株を買うことを勧めていない。それだけで株を持つのに十分とは言えない。しっかり宿題(利益見通し、財務状況、競争上の位置、成長計画など)を済ます前に投資してはいけないと言っている。その企業が成長の始まる時期にいるのか、それとも成長の終焉時期なのかを見極めることも重要だ。

 株式投資に対する戦略的な考え方を記載している本はたくさんあると思うが、どれもが不確実性を伴うものが多いと考える人は多いだろう。しかし、この本で紹介している基本的な戦略的ストーリーはとてもシンプルで、永遠に不変だと紹介している。それは、「良い会社の株を持ち、その会社の収益が継続して増えれば、あなたの生活も良くなる」ということである。短期的下落などで不安を感じることもあるが、やはり長期的投資戦略が投資法では王道の成功法だと考えられる。

 さあ、そうとは言うもののその良い会社の株を見つける手立てはあるのか?と思うはずである。この章の締めくくりとしてこのように表現している。

  「明日の大化け株を探し続けよ!あなたにもきっと見つかるはずである。」

 この本の紹介は始まったばかりである。今後この本を読み解いていくことでその良い会社を見つける手立てとなる内容があれば、出し惜しみすることなく紹介していこうと思う。

   (To be continued … )

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