ピーターリンチの株で勝つ【新版】 3⃣

~プロローグ/アイルランド便り~

 1987年10月19日の大暴落の話をする。この一週間は終生忘れられないものになった。

 その週はアイルランドで旅行を楽しんでいた。ドライブをしゴルフを楽しみ、食事を楽しんだ。しかしポーターリンチは、この旅行中はずっとマーケットのことが気がかりだったので心から楽しいものにはならなかったらしい。レストランで食べた料理も何を食べたのか思い出せないほどであった。10月20日に帰国することになるのだが、「急遽」帰国したと書いてあるので、旅行日程を変更して、早めの帰国をせざるを得なかったのだろう。

 この時の暴落状況を簡単にまとめた。

  • 10月15日(木) ダウ平均が48ポイント下落
  • 10月16日(金) ダウ平均が108.36ポイント下落
  • 10月19日(月) ダウ平均が508ポイント下落

 この19日(月)の一日だけでマゼランファンドの100万人の株主が20億ドル(運用総資産の18%)を失うことになる。しかし幸運にもマゼランファンドの株主のうち、3%の株主しかファンドを解約しなかったようである。その後、ダウ平均株価は堅調に上昇傾向を見せ、1988年6月には400ポイント(23%)以上戻った。

 多くの投資家は自分なりの投資ルールや教訓をもって投資に挑んでいるが、この1987年10月に起こった大暴落を経験したピ-ターリンチはさらに3つの教訓を追加する。

  1. こんな交通事故のような出来事で自分のポートフォリオを台無しにするな。
  2. こんなことで素敵な休暇を台無しにするな。
  3. キャッシュポジションが低い時に外国旅行をするな。

 ダウが下がろうとも、良い企業は生き残り、平凡な企業は失敗し、それぞれの投資家はそれなりの報いを受ける。

 良い企業の株を保有さえしていれば、時折の暴落時にパニックになることなく、そこで冷静に判断し対応できさえすれば失敗を防げるというエピソードではないだろうか。

(To Be Continued…)

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